※小さな鉢は乾くのが早いので、砂の入ったトレーの上に置いて水切れを防止。
「水やりって言っても、ジョウロでサッと水をかけるだけでしょう」、そう思われる方もおられるはず。
もちろん、樹を枯らさないことを目的とするのであれば間違いではありません。
日々の水が多い場合は多いなりに、少ないなら少ないなりに、それなりに生きてくれます。ただし、満開の花や実成りの姿、健全で美しい姿を求めるのであれば、こうした水やりでは不十分です。
プロでも最低3年
例えば、水を好む樹種・好まない樹種の区別や、季節によってもプロは水やりの方法を変えています。厳密に言えば同じ種類の樹木でも大きさや枝葉の状態など、個体によって状態に差異があり、水やりの方法も違いがあるとされます。この見極めが水やりの難しさや奥深さであり、プロでも最低3年はかかると言われる理由なのです。
もちろんこれはプロならではのこだわりで、一般の方々にそこまで求めるのは難しいでしょう。しかし、水やりは樹の命を維持するだけの作業ではないことは理解しておいて下さい。
水を張った水盤の上に、水が浸からないようにして盆栽が置かれている。空中湿度を高めて水切れを予防している。