玉肥は等間隔で並べるようにして置く。
肥料分は根の先端付近にある小根から吸収されるので、小根が少ない根元に置くよりも、根が伸びる鉢縁付近に置いた方が効果的。
肥料を与える期間は新芽が動き始める前の3月から、休眠期直前の10月頃までが目安です。
春は枝や根、葉を作ることに養分が費やされるので、植物の生長は枝葉の伸長が主となります。それが夏頃から葉や枝幹、実などの太りや充実に養分が費やされるように変わります。梅雨明けから気温が35度を超える盛夏期は一時的に活動が鈍りますが、盛夏を過ぎた後からが、植物が最も太る季節となります。
枝作り段階で芽つみや葉刈りなどを繰り返し行なう樹は、新芽の生長を促す必要があるため、春から充分に肥培をかけるようにします。それに対して輪郭の大きさを維持したい古木などは、春に肥料を与えすぎると枝が暴れて輪郭が崩れてしまうので、春の肥料は控えめにして、秋にしっかりと肥料を与えて幹枝の充実と、翌年の樹づくりに備えるようにします。6月に芽切りを行なう黒松は二番芽の発芽をスムーズにするために春から肥料を充分に与えるなど、樹の状態や培養の目的に応じて肥料を与えるタイミングや量を考慮しましょう。
休眠期は肥料を置いていてもほとんど吸収されず無駄になるので、与える必要はありません。また長雨が続く梅雨時期も肥料が崩れやすく、表土が汚れたり肥料当たりの心配もあるので、一時的に外しておいて方が無難です。植え替え直後も肥料は外しておき、植え替えから1ヵ月ほど経った頃から少しずつ与えるようにしましょう。